皆様ご無沙汰しております。
やよいです。
先日9月9日に会員である一口クラブ「京都サラブレッドクラブ」の2021年産馬の募集ラインナップの最終決定版が公開されました。
先んじて発表されていた時点でも界隈をざわつかせていましたが、サマーセールを受けてのラインナップと思えば、まさかのサプライズも…ということになりました。
現2歳馬以上に個性的なラインナップだといえそう。
さて、来年デビューの世代から3歳のダート三冠路線が整備されます。
それを踏まえての募集ラインナップにもなりそうかな…?
コンセプトは「なるべく損を出さないように、そして長く楽しめる」「ダート戦を主なターゲットとする」というもの。
今年もそれに沿ったラインナッ…えっ?
ちょっとコンセプトからするとおかしい気もしますが「京都サラブレッドクラブ(以下「京サラ」とします)の募集馬ラインナップをチェックしていこうと思います。
募集馬
今回募集されるのは19頭。
20年産は14頭でしたから、それより5頭増える形に。
また、昨年は牡馬に偏っていたラインナップでしたが、今年は牝馬もそこそこ多いようです。
昨年も血統や値段などの諸々の要素を踏まえて4段階評価をしようと思います。
昨年はインゼル組も京サラ組も評価激甘だったのでもう少し厳しめに見たいところです(願望)
ちなみに昨今の物価高の煽りや一口馬主バブルで価格の高騰も心配されましたが、ラインナップの平均価格は去年より下がったようです。
いやなんで????収益会費に頼りすぎじゃない?????
※個人的な印象での4段階評価。
◎…非常に気になる。検討したい。
〇…気になるので検討するかも。
△…ちょっと様子見。
×…あまり刺さらない
①クイーンハーツ2021
父:ゴールドシップ
牡 栗毛 2021/02/15生
1口価格:30,000円
募集価格:1,500万円
生産牧場:三石川上牧場
育成:加藤ステーブル
予定厩舎:栗東・佐々木厩舎
最初のラインナップ発表で界隈を騒然とさせました。
なんせリヤンドファミユ産駒がいるから高くはなるけどももしかすると来るかなあ?と思われていたオルフェーヴル産駒ならともかく、産駒は明らかに芝のほうが走っているゴールドシップ産駒です。
ダートでの勝ちはあるにはあるものの、基本的に苦しんでいるケースが多いので全体的に見ても芝向きと思われているんじゃないかなと思います。
加えて現状はフィリーサイアーと思われている程度に牝馬のほうが活躍しています。
牡馬も上級条件で勝ちはありますが、良くも悪くもゴルシの性格を受けついでいる印象が多いという話もあったりしたり。
母クイーンハーツはターフスポートで募集されていた馬で、こちらは初仔。
そのためターフで募集されることを期待していた人もやはりいたようです。
母自体は未勝利でしたが、その父はダービー馬キングカメハメハで母はオークス馬カワカミプリンセス…
…ってカワカミプリンセスゥゥゥ!?!?!!?
ちょっと待って、いろいろ頭の整理をしなければ。
血統的にもなんで京サラに回ってきたの?ていうレベルなのですが、そもそもこれって単なるウマ娘血統では?
ゴールドシップにキンイロリョテイにメジロマックイーンに、カワカミプリンセスにキングヘイロー…。
よくよく考えたら父母の2代前にG1降着した2頭の名前があるのも面白い…。
血統表にはサンデーサイレンスやダンシングブレーヴいった名前がいるのも日本競馬の結晶とも言えそうで面白いです。
ただ、マイナスとしていえるのはカワカミプリンセスの子たちは全然走ってないことでしょうか。
かつゴルシ産駒の牡馬だからターフに回らなかった可能性もあるのかなと思ったりします。
所属予定は佐々木厩舎。
昨年の母スリーアフロディテことインジェクションと同じですから、看板馬を預ける方針なのかもしれません。
一口は京都サラブレッドとなってからはおそらく最高額となる3万円。
それでも血統的にも魅力的ですし、結構人気になるんじゃないでしょうか。
評価:◎
②ボナデア2021
牡 鹿毛 2021/02/18生
1口価格:26,000円
募集価格:1,300万円
生産牧場:高橋ファーム
育成:加藤ステーブル
予定厩舎:栗東・安達厩舎
父はダート王エスポワールシチー。
母ボナデアは山上代表の所有馬で、重馬場の新潟千直の未勝利戦を勝利したのみという血統。
全体的に短距離を走っていましたが、ある意味母父ルーラーシップらしさはあったのかなといったところ。
祖母は阪神JF3着のノーザンファーム生産馬で、ある意味ジェネリックノーザン血統ともいえそう。
母母父フジキセキですし、全体的にはマイルから中距離でスピードを生かした走りを見せてくれることを狙っての配合になるでしょうか。
所属予定は父を管理していた安達厩舎。
エスポワールシチー産駒を預けなきゃいけない縛りでもつけているのかな?
初仔ですし、どれほどの成長を見せてくれるかの期待をしたいところではあります。
評価:△
③ストームトウショウ2021
父:ホッコータルマエ
牡 鹿毛 2021/02/22生
1口価格:26,000円
募集価格:1,300万円
生産牧場:坂本 春雄
育成:加藤ステーブル
予定厩舎:栗東・岡田厩舎
20年産のサイレンスタイムの半弟となります。
父は兄と違ってホッコータルマエに。
キンカメ系ということで5代血統表ではアウトブリードとなります。
母ストームトウショウは未出走ながらも産駒は地方で安定して成績を残していることを踏まえると地方向きな気も。
母系の血統はやはり魅力はありますが、果たしてアウトブリードがどう変わるかということになりそうです。
評価:×
④ハニーパイ2021
牡 栗毛 2021/05/02生
1口価格:20,000円
募集価格:1,000万円
生産牧場:前谷 武志
育成:グランデファーム
予定厩舎:栗東・浜田厩舎
父カルフォルニアクロームはアメリカで活躍した馬で、日本に輸入されての初年度産駒となります。
現役時代の実績は華々しく、雑草血統ながら良血と渡り合っていたというドラマ性の強さも感じられます。
…が、こんな実績で日本に輸入されたのはもちろん理由しかなく、引退後アメリカとチリのシャトル種牡馬となったものの、両国で全く実績を残せていません。
どうやらロシア競馬で2冠馬は出したという話なのですが、むしろそれくらいしか話がない…。
そういうわけで日本に輸出されたという感じでしょうか。
母ハニーパイはサウスヴィグラス産駒で地方を走っており、エーデルワイス賞を勝った実績を持っています。
というか、サンバホイッスルの全妹ですから、クラブ的にはかなり縁がある血統です。
20年産のバトゥーキやダズリングダンスの近親となりますね。
母父サウスヴィグラスになることもあって、きょうだいは地方ですべて勝利を収めています。
まあ母父の影響が強くなることを考えると恐らくダート短距離を走ることになるでしょう。
血統的にも実績的にも不安はあるカルフォルアクロームですが、実は意外とこういうところで結果を残せたりするんじゃないかなって期待を込めたいところです。
評価:△
⑤ビーウィッチド2021
牡 栗毛 2021/04/20生
1口価格:18,000円
募集価格:900万円
生産牧場:高橋ファーム
育成:グランデファーム
予定厩舎:栗東・羽月厩舎
20年産のマジカルモーションの全弟となります。
ただ、募集額は兄と比べるとかなり割安に。
思ったより評価がされてないのはあれでしょうね、長男プラウサスでしょうね…。
ただ、兄のデビュー前での値付けになりますし、兄の活躍次第で相当人気する可能性もありそうです。
とはいえ、さすがに安くなりすぎなので兄と比べて不安要素があるのかなという気はします。
血統としては去年と全く同じ話になってしまいますが。
父マジェスティックウォリアーは今年は産駒の重賞勝利こそありませんが、やはり安定はしている感じです。
母系は母はハービンジャーとロフティーエイムの産駒で、良質なものと言えます。
あと追分ファームなので実質ジェネリック社台血統というのも魅力的な要素。
兄の走り次第にはなりますが、注目したいところです。
ただ羽月厩舎かあ…。
評価:〇
⑥スカイウォリアー2021
父:ベストウォーリア
牡 栗毛 2021/04/10生
1口価格:18,000円
募集価格:900万円
生産牧場:三石ファーム
育成:グランデファーム
予定厩舎:栗東・中尾厩舎
サマーセールで落札したベストウォーリア産駒となります。
父ベストウォーリアは南部杯を連覇といった実績を持つマジェスティックウォリアーの後継種牡馬。
今年初年度産駒がデビューで、この世代が2年目の産駒となります。
戦績はダートのマイルでの好走が多いことから、産駒もダートマイルあたりを狙ってのものが多くなりそうな気がします。
ただ、記事執筆時点ではJRAでの勝利はなく、まだまだこれからといったところでしょうか。
母スカイウォリアーは地方で5勝を挙げているテレグノシス産駒。
母父テレグノシスはNHKマイルを制したトニービン産駒ですね。
祖母もマイルを勝っていますし、母系も良質なマイラーが育ちそうな雰囲気。
おそらくダートマイルを念頭に置いた配合でしょうか。
ただ、半兄は地方でも活躍できず、全姉は血統登録だけはされている状況なので活躍の期待度はなんとも言えないところ…。
厩舎はワンダフルトゥデイも管理している中尾厩舎。
評価:△
⑦アーベントロート2021
牡 黒鹿毛 2021/03/04生
1口価格:16,000円
募集価格:800万円
生産牧場:イワミ牧場
育成:加藤ステーブル
予定厩舎:栗東・羽月厩舎
私も出資していたオリエンタルキングの半弟となります。
父はアジアエクスプレスからマジェスティックウォリアーに変わっています。
因みに全兄は体は小さいながら名古屋競馬でデビュー戦を快勝しています。
母アーベントロートは小倉の1200mで2勝を挙げているフジキセキ産駒。
社台ファーム縁の血統で、スピードを活かせる母系といえそう。
所属厩舎は羽月厩舎と兄とは変わっています。
いや、まあ…ですね。
変わらないほうがおかしい仕打ちをしてきましたもんね、”例のあの人”…。
さすがに大型の兄に比べるとサイズは小さいですが、全兄のようなスピードを生かせれば中央でも通用できるのかなといった感じ。
評価:〇
⑧タツサファイヤ2021
父:アドマイヤムーン
牡 鹿毛 2021/02/09生
1口価格:16,000円
募集価格:800万円
生産牧場:浜本牧場
育成:加藤ステーブル
予定厩舎:美浦・奥村武厩舎
父は国内外のG1レースを3勝したエンドスウィープ系の種牡馬。
父としても母父としても結果を出しており、短距離での活躍馬が多くなっています。
母タツサファイヤは短距離で3勝を挙げているサクラバクシンオー産駒で、父と母父そろって産駒が短距離で結果を出している血統となります。
所属は奥村武厩舎。
アドマイヤムーン産駒は先日まで所属していたロックオンエイムがいましたから、クラブとしてはかなりつながりはありそうです。
…まああえて目は背けましたが全兄がオーナーズにいましたが未勝利で中央抹消。
そこのあたりははっきり言ってマイナスポイント、兄よりどれだけ上積みが期待できるかが評価のラインになりそうです。
評価:×
⑨アマノブラウニイー2021
父:パドトロワ
牡 鹿毛 2021/03/19生
1口価格:14,000円
募集価格:700万円
生産牧場:前田牧場
育成:高橋ファーム
予定厩舎:栗東・高橋康厩舎
父パドトロワは芝短距離を走っていました。
G3を3勝してますが、スプリンターズステークスでカレンチャンの2着という実績を持っています。
種牡馬としては地味な存在ではありましたが、今年サウジアラビアの重賞をダンシングプリンスが制覇したことで、注目が集まりました。
母アマノブラウニイーは未勝利でしたが、牝系としてはフロリースカツプのファミリーということで由緒ある内国産血統となります。
きょうだいはリヤンドファミユ産駒の兄ベストインクラスが中央未勝利から園田で4勝を挙げ、ボアゾンブラック産駒のイチネンエーグミが2勝など結果を出してきています。
血統的にもダート短距離を数多く走ってくれればという期待がありそう。
厩舎は高橋康厩舎。クラブ的には現2歳のバブルアップハートを管理先ですし、先日の札幌2歳ステークスを買ったドゥーラやデビュー前もデビュー戦も2戦目も話題を作り出したパクパクデスワがいます。
勢いもあるでしょうし、そういったところでは期待は持っていいのではないでしょうか。
評価:△
⑩ハッピーディレンマ2021
父:レインボーライン
牡 鹿毛 2021/05/14生
1口価格:12,000円
募集価格:600万円
生産牧場:アフリートファーム
育成:加藤ステーブル
予定厩舎:栗東・佐々木厩舎
サマーセールにて落札した馬となります。
父レインボーラインは阪神大賞典からの連勝で天皇賞春を制したステイゴールド産駒です。
この落札を見て、もしかしなくても代表はステイゴールドに脳を焼かれたタイプなのではないかと思い始めました。
まあそれを補強するラインナップになるわけですけど…。
父はステイヤー気質ですが今年産駒がデビューしており、地方で初勝利を記録しています。
…あれ、これ単にステイヤーらしい脚のなさによってダートのほうが向いているタイプ…?
母は未勝利ですが、現役時代の所有者は金子真人ホールディングス…って金子馬かよ!?
母父はアグネスタキオン…サンデーの3×3クロスはちょっと心配です。しかも片方タキオンなら余計に。
母系は2代母がハンターズマーク、その母がマンファス…マンファス????
しれっととんでもない名前出てきましたね…キンカメと同じファミリーですか。
先ほども言ったようにクロスから体質面に不安はありますが、近親は地方で勝ち星を挙げている馬もいます。
というか、甥に見覚えのある名前ありますね…いやあ、甥にブタノカックーニかあ…。
血統的には不安とワクワクが詰まっていますし、いろいろ判断はしたいところです。安いし。
評価:△
⑪アンドトゥモロー2021
父:リヤンドファミユ
牡 鹿毛 2021/05/18生
1口価格:6,000円
募集価格:300万円
生産牧場:村上 進治
育成:グランデファーム
予定厩舎:美浦・伊藤伸厩舎
父リヤンドファミユは種牡馬を引退しており、残りわずかの世代となっています。
とはいえ、中央ではエアフォースワンとマメコが勝ち上がっています。
クラブ的にはミティークの産駒が3年連続で募集されていましたが、現2歳のベルプリュネルが最後の子で今後はどうするのかなと思っていました。
母アンドトゥモローは中央未勝利で地方で2勝を挙げているハービンジャー産駒です。
…なんて気楽に話せるような馬ではありません。祖母は桜花賞馬キストゥヘヴンです。
そう、昨年の春のクラシック戦線を戦い、今年のダービー卿チャレンジを勝利したタイムトゥヘヴンの甥にあたります。
リヤンドファミユ産駒の中でもドチャクソ良血です。存在は以前から認識してましたが、普通に京サラに回ってくるとは…。
血統背景としてはいとこにあたるヒュミドールと3/4同血になることも注目でしょうか。
リヤンドファミユ産駒ではありますが募集馬の中でも母系はいいですし、これで総額300万円は衝撃的です。
評価:〇
⑫アンティグラビティ2021
牝 鹿毛 2021/01/31生
1口価格:18,000円
募集価格:900万円
生産牧場:浜本牧場
育成:加藤ステーブル
予定厩舎:美浦・中川厩舎
父はここ昨今の活躍で評価も高まっているシニスターミニスター。
昨年のチャンピオンズカップを勝利したテイオーケインズに加えて3歳世代ではグランブリッジっが関東オークスを制するなど、評価をさらに上げています。
また園田から8連勝でOP入りまで決めたブラッティーキッドあど面白い候補も出てきています。
…いやまあその馬の馬主に見覚えしかないですけど。
母は小倉のダート1000mで2勝を挙げています。こちらも山上代表の所有馬。
母父はエンパイアメーカーですが、山上代表所有だった祖母は芝の短距離で勝っているため芝のスピードもありそう。
というかその上の4代母がシルバーレーンという良血の一族です。
今回牝馬最高額となりましたが、シニミニ産駒でこの価格と考えればかなり破格でしょう。
牝馬なのでダート三冠路線の恩恵はあまりないのですが、ダートのマイルから中距離を狙えるのではないかなと思います。
ただ、サイズがちょっと気になるかなあ…?
評価:△
⑬ウマヤノニウシ2021
父:リーチザクラウン
牝 芦毛 2021/04/30生
1口価格:17,000円
募集価格:850万円
生産牧場:村上 欽哉
育成:加藤ステーブル
予定厩舎:美浦・中川厩舎
サマーセールで落札された馬となります
20年産では牝馬を減らしていたのにわざわざサマーセールで牝馬を購入するとは、と驚かされました。
更に母の名前のインパクトも強く、サマーセール購入場では一番印象に残っています。
父リーチザクラウンはスペシャルウィークの数少ない後継種牡馬。
サマーセールの記事でも触れましたがクラウンプライドがUAEダービーを制したことで、注目が集まっています。
母は地方で一戦未勝利というストリートセンス産駒。
更にその母父はクロフネで、芝ダートどちらでもやってくれそうな血統です。
そしてなにより、父と母の母系がそれぞれクラシッククラウンというのは注目すべきでしょう。しかも3×4のクロスなのでnetkeibaで当馬の近親馬を辿ると普通に父リーチザクラウンが出てきます。
まあ血統的には凝ってるけどなあ、と思いましたがどうやら即尺からすると思った以上に馬格もあるのでそのあたりは期待できそう。
あと芦毛可愛い。
評価:○
⑭ティザチック2021
父:Omaha Beach
牝 栗毛 2021/04/07生
1口価格:16,000円
募集価格:800万円
生産牧場:前谷 武志
育成:加藤ステーブル
予定厩舎:美浦・和田勇厩舎
まさかの持ち込み馬は想定できない…。
実質○外みたいなものなので、内国産のファミリーラインに興奮する系の血統オタクは反応に困るやつですね…。
父オマハビーチはアメリカのアーカンソンダービーやサンタアニタスプリントを制しているウォーフロント系の馬。
同世代にはマキシマムセキュリティがいます。
21年生まれの産駒が初年度産駒となります。まあアメリカの馬だしどれくらい種付けしてるとかは知りませんが…。
日本にはどうやら3頭持ち込みでの産駒がいるようです。
母ディザチックはティズナウ産駒の牝馬で、アメリカ血統らしさのある配合。
牝系からはアメリカの2歳G1馬もおり、バヌーシーの現2歳のミスティックロアも近親にあたります。
…ミスティックロアの血統を理解してる人からは間違いなく「なんか回りくどいことを言ってるなコイツ」と思われてることでしょう。
ミスティックロアの半姉はロードクロサイト…つまり無敗の三冠馬コントレイルと同じ一族です。
そう考えるとスピードの高さがありそうな印象を受けます。
ただ、正直馬体が小さいのはネックになりそう。
それでもアメリカ血統のダート牝馬は正直かなり魅力はあります。
評価:△
⑮ベストレート2021
父:イスラボニータ
牝 青鹿毛 2021/04/14生
1口価格:12,000円
募集価格:600万円
生産牧場:高橋ファーム
育成:グランデファーム
予定厩舎:美浦・伊坂厩舎
ラートリー、プライムレートときて3年連続ベストレートの産駒がラインナップに並びました。
姉たちはシニスターミニスター産駒でしたから、少し変化ありそうです。
3年目の産駒ですが、プルパレイやアイヴォリードレスなど芝の短い距離で結果を見せています。
母ベストレートはノーザン産の馬で、中央1勝。
3代母アサーションからは重賞馬も多数出しており、かなり魅力的な牝系といえます。
厩舎は新興の伊坂厩舎。騎手はおそらく宮崎騎手を重用しそうですが、開業まもないだけあってかなり大事にしているイメージもあり、そちらの印象も良いですね。
評価:○
⑯スラスラスイスイ2021
父:シュヴァルグラン
牝 栗毛 2021/03/03生
1口価格:12,000円
募集価格:600万円
生産牧場:グランデファーム
育成:グランデファーム
予定厩舎:美浦・鈴木慎厩舎
ローレルのワクワクルンルンの半妹となります。
まさかそんな馬がやってくるとは…。
父シュヴァルグランはジャパンカップを勝ったハーツクライ産駒。
ハーツクライ後継種牡馬はジャスタウェイを筆頭にワンアンドオンリーなどが種牡馬入りしていますが、若干サイアーとしては心配なところも。
その中でのシュヴァルグランの種牡馬入りは注目度の高いところです。
この世代が種牡馬としての初年度産駒となります。
父の母はハルーワスウィートで、父の母系は今年の2歳戦で密かに注目を集めているダノンバラードと同じ。
そういった事情を鑑みると、種牡馬として安定した活躍も期待されます。
母スラスラスイスイはパイロ産駒の未出走馬。一族からは母から少し遠いですが重賞馬も輩出しています。
本馬が第二仔で、姉は先ほども挙げたウインバリアシオン産駒のワクワクルンルン。
父こそ違うものの、ハーツクライ系の種牡馬を続けていることから、血統的にそこを意識していそうです。あれですかね、トニービンのあたり考えてるんでしょうか。
クロスは姉にもあるミスプロだけでなく、ヘイローとリファールのクロスもあり若干濃いのかなという印象を受けます。
ダートの短距離からマイルあたりを狙っていそうでますし、そこで多く走ってくれればいいかなという配合でしょうか。
評価:△
⑰ウィアーワン2021
父:サトノクラウン
牝 鹿毛 2021/04/18生
1口価格:12,000円
募集価格:600万円
生産牧場:グランデファーム
育成:グランデファーム
予定厩舎:栗東・笹田厩舎
シュヴァルグランといいサトノクラウンといい、完全にウマ娘民狙ってないか…?
と思いましたが、とりあえず触れていきましょう。
父サトノクラウンは宝塚記念と香港ヴァーズを制した持ち込み馬です。
その父Marjuはラストタイクーンの直系で、日本国内では数少ないラストタイクーンのサイアーとなります。
欧州色の強い血統で産駒が走るのか心配はされましたが日本の軽い芝コースでも結果を出している馬もおり、そこは心配なさそうです。
母ウィアーワンはYogiboの広告塔アドマイヤジャパンの産駒。未勝利でしたが牝系からは欧州で活躍した馬も輩出しています。
全体的に見ても、父も母もその母系が欧州なので若干日本の芝やダートはどうなんだろうと思うのですが、実は全姉が高知で新馬勝ちを収めており、地方の砂は対応できそう。
そこはクラブとしてもかなりプラスに見れるんじゃないかなと思います。
厩舎は笹田厩舎。
クラブ的には前身から含めても多数管理しており、かなり結びつきが強い厩舎です。
勝ち上がり率もクラブの厩舎ごとで考えればかなり悪くないですし、個人的にはかつて出資していたラウディの厩舎である程度勝手もわかるので他の馬よりどういう使い方のイメージはしやすいのは大きいですね。
評価:〇
⑱ミラクルベリー2021
父:オルフェーヴル
牝 鹿毛 2021/04/08生
1口価格:12,000円
募集価格:600万円
生産牧場:浜本牧場
育成:グランデファーム
予定厩舎:栗東・宮本厩舎
募集馬最終ラインナップ発表で界隈を驚かせてくれました。
プレミアムベリーの半妹がサプライズで募集馬に並ぶだけでなく、父が父ですし…。
現役時代から多くの話題を集めています。
種牡馬入り後はクラシックで産駒も走っていますが、ここ近年はダートでの活躍も目立っています。
昨年BCディスタフをマルシュロレーヌが制覇して日本競馬初の快挙をラヴズオンリーユーとともに飾ったことは記憶に新しいことかと思います。
全体的に晩成傾向も強く、ダートで長く走ることも可能ですから今後はそういう意味での需要も増えそうです。
…ていうかステゴ系種牡馬4頭も揃っちゃったよ。なんてこったい。
母ミラクルベリーはファルブラウ産駒でダート短距離で勝ち上がり、芝ダートの短距離で走っていていました。
産駒には朝日杯3着だったグランレイもおり、ジェネリック社台の血統としてもかなり魅力があります。
母母父フジキセキというポイントからすると、この馬も芝ないしダートのマイルあたりを狙ってのものかもしれません。
元々サマーセールに出されていたのですが、主取りとなり取引されませんでした。
恐らくそこからプレミアムベリーでの縁もあってクラブ募集馬に加わることとなったのでしょうか。
売れなかったのは馬格のなさが理由だと思いますが、オルフェーヴル産駒の成長力に期待してみたいなとは思います。
評価:〇
⑲シェリトリンド2021
父:バゴ
牝 青鹿毛 2021/04.27生
1口価格:14,000円
募集価格:700万円
生産牧場:村上進治
育成:グランデファーム
予定厩舎:栗東・橋口厩舎
正確には追加募集予定となっているだけですが、紹介しておきましょうか。
クラブ初の新馬戦勝ち馬となったエルデスペラードの全妹となります。
父バゴは凱旋門賞馬で、日本でも産駒が結果を出しています。
昨年のクラシックで重馬場の鬼として名を挙げたステラヴぇローチェや菊花賞馬ビッグウィーク、牝馬でクロノジェネシスを輩出。
ダートでも勝ち馬を出しています。
母シェリトリンドはステイゴールド産駒の牝馬で、その母ラクカラチャは何ソープステークスを勝っています。
実はこのバゴ×ステイゴールドの組み合わせ、地味ながら結果が出ているんですよね。
今年地方競馬ながら教学の追い込みで勝利をおさめたシテイタイケツもバゴとステイゴールドの組み合わせ。
ニックス配合と言ってもいいんじゃないかなといいんじゃないかなと思います。
初仔であったエルデスペラードが新馬勝ちを収めたこともあって、期待値はかなり大きくなりそう。
最終ラインナップ時に発表の予定でしたが、放牧中に他の馬に蹴られたことで皮がめくれたようで、写真が撮れないため追加募集に回ることになったとの経緯。
まあ怪我はしていますが軽症と言えば軽症ですし、大きな故障でないですからね、そこは安心です。
かつ、兄と同じ橋口厩舎ということで色々期待を込めてしまいそうです。
評価:◎
まとめ
とりあえず、牝馬が絞れない!!!
この種牡馬は魅力がありすぎるんですよ。
ていうかなんでこんなに牝馬を?と思っていたら記事を執筆している最中に新会費システムの発表がありました。
そういうことかあ、と納得。
とりあえず今年は4頭ぐらいまでに絞りたさはあります。
ただ、牝馬が絞り切れないので最低牡馬と牝馬2頭ずつになるのかなあ、もしかすると牡馬3牝馬2になるかもなあ、という感じ。
薄月給の人間からすると、むやみに手を広げられないので…。
クラブ的に一口2万をボーダーと考えて2勝できるかいなかを判断ラインにするつもりではいます。
それを踏まえての執筆時点での(重要)評価をまとめると
◎…クイーンハーツ、シェリトリンド
〇…ビーウィッチド、アーベントロート、アンドトゥモロー、ウマヤノニウシ、ベストレート、ウィアーワン、ミラクルベリー
△…ボナデア、ハニーパイ、スカイウォリアー、アマノブラウニイー、ハッピーディレンマ、アンティグラビティ、ティザチック、スラスラスイスイ
×…ストームトウショウ、タツサファイヤ
ここで評価が低くて「なんでだよ???」って思っている方すみません、独断と偏見で判断したので寛大な心で見てもらえれば…。
なお馬体写真や育成状況を知らない時点での個人的な評価なので、それ次第で変わると思います。
20年産も近況で刺さって△評価だったメーリッハベイに突っ込んでいるので…。