鼠の気ままに馬ライフ

POGや一口馬主など、競馬にまつわる話をしていきます。

POG2022-23に向けて今年産駒デビューの種牡馬をリストアップしてみた。

さて、ご無沙汰しております。やよいです。

現在POGの21-22もクラシックへ向けた戦いが続いています。

昨年のクラシックは牡馬牝馬ともに3冠を分け合う形となりましたが、どちらもこの時期には有力候補として名を挙げてきていた馬ばかりでした。

今年のクラシックも楽しみなところです。

 

さて、昨年デビューの新種牡馬ではドレフォンやシルバーステート、キタサンブラックの活躍が目立ちました。

そして、今年デビューの産駒はこれまで以上に大きな変化を受けた競馬界で誕生した馬が集まります。

…そう、19年に亡くなったディープインパクトキングカメハメハが父として揃わない世代となります。

いや、ディープ産駒はわずかにいるっちゃいますが…。

 

今年ディープ産駒晩年に誕生した3冠馬コントレイルがスタッドインしましたが、ディープ後継争いはまだまだ混迷を極めていますし、コントレイルの産駒デビューまでにある程度状況も変わっていきそうな気もしますが果たしてどうなるでしょうか。

 

というわけで、既に来シーズンの仲間内のPOGの開催も決定していますが、やはり新種牡馬をチェックすることは例年以上に重要になりそうですし、しっかり見ていく必要性がありそうです。

そういうわけで、POG2022-23シーズンに向けてチェックをしていこうという毎年恒例のシリーズ。

初回となる今回は、今年度産駒デビューの新種牡馬を見ていきたいなと思っています。

 

 

 

※ピックアップについて

今回紹介するのは初年度産駒が50頭以上生まれた種牡馬とします。

マイナー種牡馬にも触れたいけどそこまではちょっときついのです…。

あと中の人はそこまで競馬に詳しくないので情報が間違っているかもしれません。その時はごめんなさい。

 

 

 

サトノクラウン

現役時代は宝塚記念香港ヴァーズの日本と香港のG1をそれぞれ制覇しました。

Marjuは日本では大物こそサトノクラウン以外は目立たないものの、ラストタイクーンの系譜ということで父系は何となく日本でも見かける血筋です。

全体的に欧州よりの血統みがある血統表ですが、ダービーではドゥラメンテの3着だったり、不良馬場の秋の天皇賞ではキタサンブラックの2着はありましたがただ渋った馬場が得意というわけでもないところも見せています。

というか引退レースのジャパンカップで9着も、そもそも勝ったのがアンタッチャブルレコードを刻んだアーモンドアイ相手ですから、まあ相手がわけわからんだけで…。

 

種牡馬では最多の種付け数ではあるのですが、欧州色の濃い血統だけにちょっとどう傾向が出るのか気になるところですが、いい意味で芝ダート共に産駒が走ってくれればいいのかもしれません。

 

 

リアルスティール 

現役時代はドバイターフを制したディープインパクト産駒です。

母はラヴズオンリーミーで、全妹は昨年BCフィリーズ&メアターフを制したラヴズオンリーユーという良血。

ディープインパクト×母父Storm Catの組み合わせは大物も多いだけに、これを活かせる配合が期待されることでしょう。

クラシックに縁がなかったといっても、そもそも敗れたのがドゥラメンテキタサンブラックなのでもう仕方ないといえば仕方ない。

恐らく期待度は大きいと思うのですが、コントレイル産駒がデビューまでに大きな結果が欲しいところでしょうし、産駒の結果はかなり注目したいところです。

 

 

マインドユアビスケッツ

ドバイゴールデンシャヒーンを連覇したアメリカから輸入された種牡馬となります。

父自身がダートの短距離を走っていただけに、産駒も全体的にダート短距離にシフトする気はします。

ただ、G3とはいえダートの1800のレースでも勝っており、決して短距離だけしか見込めないわけでもなさそう。

自身がDeputy Ministerのクロスを持っているので、産駒を見るとたまに母父クロフネの産駒も見受けられます。

ただ、やはり血統的にはサンデー系やキンカメ系の牝馬につけやすいのがポイント。

ただ、あまり種付け料からすると言うほど評価は高くなさそうですし、安定して活躍すればいい意味でコスパを見込める種牡馬になりうるのかなと思います。

 

 

サトノダイヤモンド

同期のダービー馬がまだ現役らしいという謎。

…というのは置いといて菊花賞有馬記念のG1を連勝した馬です。

実はディープインパクト産駒の牡馬で有馬記念を勝ったのはいまだにこのサトノダイヤモンドだけだったりします。

母マルペンサはアルゼンチンの牝馬で割と大物を輩出している印象もあります。

いやサトノフラッグを輩出したバラダセールを、というよりサトノフラッグを大物として扱っていいのかはわからないですけど。レイナスも含めて。

勝ったのは長距離G1とはいえ、昨年デビューしたキタサンブラックより種付け数が多いのはやはりディープインパクト後継であることも大きそう。違いはブラックタイドぐらいで血統的にはほぼ同じなんですけどね。

同期にリアルスティールがいるだけにリーディングサイアー争いで結果を出すことは必至でしょうか。

 

 

ベストウォーリア

盛岡の地方交流G1南部杯を連覇したマジェスティックウォリアーの後継となります。

〇外らしく血統的にはクロスも多いのですが、自身は8歳まで走り続けるなど長く活躍していました。

ダート種牡馬争いもかなり激しい中ですし、リーディングを狙う壁は高いとはいえ、中央だけでなく地方でも走る馬は出てくるのかなと思います。

というか、むしろ地方メインになってもおかしくないかもしれません。

産駒を見るとサンデー系の牝馬も多々いるようで、そういう意味ではつけやすい血統なのは大きいのかなと。

自身もマイル前後を中心に走っていましたし、産駒もダートのマイルを中心に活躍する馬が出てくると思えば注目しがいがありそうです。

 

 

クラレーションオブウォー

父はWar Frontで、この血が日本に輸入されたのは3頭目となるでしょうか。

昨年デビューしたアメリカンペイトリオットやザファクターに続いて輸入されました。

どちらかと言えばアメリカで何年か種牡馬入りしてから輸入されたザファクターと同じタイプです。

自信は欧州の芝で活躍しましたが、引退レースとなったBCクラシックではムーチョマッチョマンの3着、しかもハナ差、アタマ差での負けとダートでも勝負できることを証明しての引退となりました。

アイルランド種牡馬入りした初年度からフランス2000ギニー勝ち馬を輩出するなど既に種牡馬としては結果を出しています。

そういう意味では芝でもダートでも活躍馬を出してくることを期待しての輸入なのかもしれません。

日本に輸入前に誕生した産駒の成績を見ると、芝ダートの短い距離で勝っている馬もいますし、堅実な成績が期待できるのかなと思います。

 

 

ビーチパトロール

アメリカの芝G1を勝利したLemon Drop Kid晩年の馬。

というわけでKingmambo系ということになります。

活躍したのがアメリカの芝というところが非常に印象がいいとは言えないのですが、恐らく芝だけでなくダートでも走る馬が出てくることを狙ってのものでしょう。

母の全姉の産駒、つまりいとこにあたる馬アメリカンファクトは日本でダート短距離を走っていますから参考にはなりそう。

肌馬を見てみるとサンデー系の牝馬につけているのも見られますし、ある意味でキングカメハメハと似た方向性を狙うという意味で考えても良さそうです。

正直他の輸入種牡馬に比べると印象は薄くなりますし、シェアポイント制のあるJRAVANのPOGなどではあえて狙うのもいいかもしれません。

 

 

レッドファルクス 

自身はスプリンターステークスを連覇したスウェプトオーヴァーボードの後継種牡馬となります。

血統的に見れば父は芝のスプリンターとして活躍しましたが、ダートでも対応できるとみられているかもしれません。

オナジウェプロオーヴァーボート産駒ですとオメガパフゥームがいますし、配合次第でダートの短いところで走る馬が出てきてもおかしくないのかなと。

三代前にサンデーサイレンスが来ることにより種付け相手も多少は狭まるもののそこまで困ることもないことから132頭の種付けに至ったのかなと思われます。

もちろん短距離メインになると思いますが、ロードカナロアみたいな中距離でも対応できる産駒が出てくる可能性もゼロではないのかも、と思ったりしますしそういう意味ではロマンがある種牡馬と言えそう。

 

 

タリスマニック

BCターフを制した欧州で活躍した馬です。

因みにそのレースでの2着馬は奇しくも同じく日本に輸入され今年が産駒デビューとなるビーチパトロール

Medaglia d'Oro産駒ということでダートにも挑戦したものの、結果的に惨敗して調子を崩すこととなってしまったものの、クラシックディスタンスで結果を出していた馬でした。

ダートでも…と思って出したらダメでしかも調子を崩して勝てなくなってしまったという例、日本でも聞いたことがありますね…カレンブラックヒルとか…。

レース選択などからもしかすると欧州よりデルマーのような馬場が合いそうということで挑んだのが勝ったBCターフですから、日本の馬場にも十分適応できるタイプとみていいのかも。

 

 

ミッキーロケット

キングカメハメハ産駒で宝塚記念を制した馬です。

とはいえ、中々の癖の強い馬でしたから、産駒がどうなるのかはっきり言って読めない。

輸入種牡馬より産駒傾向が分からないのはこの世代の新種牡馬だとトップかもしれません。

ただし、血統背景からすると芝ダートの中距離で走る産駒が多くなるのかな、と予測はできます。

キングカメハメハ後継の芝中距離を担うと思っていたドゥラメンテが早逝したこともあり、その跡を受け継ぐ活躍をしてくれれば、と思いますが果たして…。

 

 

シャンハイボビー 

2012年のアメリエクリプス賞最優秀2歳牡馬に輝いた馬です。

3歳の活躍も期待されましたが、波に乗れないどころか故障もあり早くの引退となってしまいました。

その後はアメリカとブラジルのシャトル種牡馬として導入されていましたが、日本に輸入され輸入後の産駒が今年デビューします。

輸入前の生産馬では昨年のルミエールオータムダッシュを制したマリアズハートなどが走っています。

父系は3代父がストームキャットということで、このクロスが濃くならないというのはかなり強みと言えそうです。

将来的なサンデーやキンカメの血を薄めるという役割もあるとは思いますが、それ以上に結構セールなどでは人気を集めていた印象もありますから、初年度から安定した活躍が期待できるかもしれません。

 

 

ファインニードル  

父は中距離で活躍したアドマイヤムーンながら、自身はスプリント路線で活躍した馬です。

というか、そもそも3代父のエンドスウィープもスプリント路線でしたから、色々血統の不思議があります。

血統面で見ると、父系にエンドスウィープやサンデーが入っているので、そのあたりのクロスを狙った配合が見られるのかなという印象。

恐らく芝やダートの短距離をメインに走るとは思うのですが、ここで先祖返りして中距離で走る馬が出てきても全くおかしくないのかなと思いますし、そういったところを狙っても面白そうな気がします。

 

 

 

 

まとめ

昨年に比べてもクラシック王道よりも短めの路線で期待できそうな馬やダートメインっぽい馬のほうが目立つ気がしました。

それだけに、サトノクラウンリアルスティールサトノダイヤモンドあたりがクラシックへ向けての中心となるのかなと。

今年の新種牡馬リーディング、果たしてどうなるのか今から楽しみなところです。