鼠の気ままに馬ライフ

POGや一口馬主など、競馬にまつわる話をしていきます。

エルデスペラード2戦目、初芝、そして…

どうも、やよいです。

 

先日は新馬戦を勝利で収めたエルデスペラードの2戦目でした。

レース後の早いうちにゆきやなぎ賞を目指す予定ということも明言され、1か月楽しみにしていました。

そしてついうっかり阪神競馬場の指定席も取れてしまいまして、現地で見ることが出来ることに。

 

今回はその2戦目を振り返りたいと思います。

ただ、まあ色々とありました…。

 

 

 

エルデスペラード 12日(土) 阪神9R 3歳1勝クラス・ゆきやなぎ賞(芝2400m)

前走はダートの1800mの新馬戦でしたが、先行しての走りで新馬勝ち。

一口馬主を初めて2世代目、4頭目にして初の新馬勝ちとなりました。

因みにクラブとしても前身ニューワールド時代から含めても初の所属馬の新馬勝ちだったりします。

あとついでにバゴ産駒のダート新馬戦初勝利だったりも。

 

レース後に予定するレースとして挙げられたのが今回出走となったゆきやなぎ賞

阪神2400mの1勝クラスの特別レースで、ここを勝てば皐月賞は微妙なラインでも、ダービートライアルレースを狙えるレースの間隔が取れますし、距離は伸びても対応できるというコメントもあって、芝でどこまでやれるかという試金石となりそうな選択でした。

新馬戦で騎乗した幸騎手のコメントだと「ダートのほうが合っている」というコメントが引っ掛かるとはいえ、血統的にはバゴとステイゴールドの組み合わせ。

芝でもある程度走れそうです。

ただ、一つネックとして挙げられるのがデビュー前から橋口先生に言われている「ワンペースで走るタイプ」というところでしょうか。

阪神2400mだとやはりどうしても距離も長く坂もある分差し馬が台頭しやすいコースとなります。

 

さて、相手関係を見てみるとやはり一番目立つのはセレクトレース2億3000万円の馬アーティット。

ディープインパクトに母父ガリレオという組み合わせで、馬主は父を所有していた日本で一番凄いであろう金子真人ホールディングス。

金子オーナーが大金を出して競り落とした馬が相手にいるのかあ…。

それ以外ですと阪神JFを勝ったショウナンアデラの半弟ディライトバローズや母シェリトリンドがいたキャロットファーム所属のプレミアスコア、社台サラブレッドクラブのボルドグフーシュといったクラブ馬もいます。

その他ですと先月のあすなろ賞で2着だったシホノスペランツァが実績面では大きそう。

とはいえ、中京の未勝利戦を逃げ切り勝ちでここに挑んできたハイコーストも十分強敵だろうなと戦前は思っていました。

あとゼンノインヴォークは祖父がアルマーズビコーのきょうだいだから元出資馬のラウディの近親です。

 

…とこれで全頭触れてしまいました。

そう、今回は8頭立て。

そのメンバーの中で最内枠の1番での出走となります。

まあこの時期に阪神2400で出る馬も多くないでしょうし、小頭数なのは予想出来てましたけど。

なので枠番も言うほど関係なさそう。

まあ頭数のおかげさまでシンガリ負けでも奨励金が貰えるのでラッキーではあります。

 

因みにかつてダート新馬戦からゆきやなぎ賞を連勝した名馬がいまして、その馬のような夢を抱いてしまったりも…。

その馬、メジロマックイーンって言うんですけどね。

 

さて、当日は昼頃に阪神競馬場に着きまして、馬場状態も踏まえてレースを見ていました。

…てか指定席取れたとはいえやはり客は多いです。

当然なんですけどね、阪神スプリングジャンプあるし、オジュウチョウサンいるし。

てなわけで前レースのオジュウチョウサンの3着を見届けてパドックへを向かいました。

いやあ、負けたとはいえ11歳で3着はやっぱりすげえわオジュウ…。

 

パドックでは既に周回が始まっていました。

 

新馬戦の時には付けていなかったメンコを付けています。

というか、特徴的なメンコですね…?

 

そう、今回のレースの1週前の更新にて触れられていたのですが、今回はメンコを付けてレースに挑むことになっていました。

特注のメンコです。

何をイメージしてるのかというと、馬名の元になった新日本プロレスのプロレスラー、エル・デスペラード選手のマスクをイメージしたもの。

その馬名もあってデビュー前からゲンダイ競馬にもプッシュされてましたし、新馬戦のあとはトレンド入りしてました。

 

パドックでは十分落ち着きがあるな、と思っていましたがやはり可愛い顔してます。

あとやっぱり馬体重は430キロなんすね。減ってないだけマシですが。

 

…なんて思っていたのですが、号令がかかって幸騎手を乗せてから、テンションが上がって尻っ跳ねに馬っ気。

馬っ気を出したのって、やはり今回のレースの紅一点であるプレミアスコア相手だよなあ…。

リアルタイムでは馬っ気を出したのは見逃したのですが、尻っ跳ねは見てしまいまして

「んん〜?なんかすごくステゴ一族感のある動きしたような???」

と不安になりました。これは良くないやつでは。

 

レース前の返し馬も見届けていざレースです。

ただなんかテンション気になるな…。

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db.netkeiba.com

 

 

スタートは前回と同じくいい出方。

内ラチに寄ってハナを主張しにいきそうな気配もあるのですが、他の馬にハナを取られて後方からの競馬になります。

この時点で察しました。

これシンガリ争いだわ…と。

ワンペースで走るタイプが後方からのキレ味勝負は明らかに分が悪いわけで、この位置取りは非常によろしくありません。

向正面で前との差が狭まるのですが、3コーナーから4コーナーにかけて再び差が開きました。

これは万事休す…とりあえずゴールが目標かなあ。

なんせこの時点で後ろから二番手、最後方は差し馬のボルドグフーシュですから、ちょっと厳しいなと言う感じ。

直線に入り、まずは完走を願いながら私は勇姿を撮ろうとスマホを手にカメラを起動しました。

 

 

その時でした。

スタンド前に悲鳴が響いたのは。

 

 

レース実況からのハイコーストが転倒、落馬という話。

私はゴールより100メートル以内のあたりにいたので、外回りコースと内回りコースの合流してすぐの位置は少し遠目で、目視ではなんとなくしかわかりません。

とはいえ、倒れているであろう馬のシルエットは認識できました。

「は!?落馬!?ハイコースト!?馬は!?人は!?大丈夫!?まだ立ち上がってない!?」

と頭の中はパニック状態。

この時点、エルデスペラード自身はシンガリなことはなんとなく分かっていましたが、ゴール前の戦況も頭に入ってきません。

ただ、目の前で起こった落馬事故に頭がごった返すだけでした。

 

エルデスペラードがゴール線を過ぎたあとも落馬の現場を見ますが、馬が起き上がる気配も、鞍上の松山騎手が動く気配もありません。

この時点で最悪の事態を考えていました。

レースはどうやらボルドグフーシュが差し切り勝ちしたことだけはビジョンで把握したことだけは記憶していますが、レースなんて考えられる状況ではなく…。

ただ、起き上がらないということは…と嫌なことだけが脳内を駆け巡っていたことだけは間違いないでしょうか。

馬運車と救急車がやってきて、暫くして幕が出された時、自分と同じようにスタンド前に残っていた観客動員の「ああぁっ…」という彼の結果を理解した落胆の声はこの文章を書いている今も耳にこびりついています。

 

幕が出されたことで確実に最悪の結果しか待ち受けてないことを理解し、非常に沈んだ気分で次のレースのパドックへ足を運んだのですがその最中に救急車のサイレン。

松山騎手が搬送されていくサイレンだろうなと考えつつ、パドックを眺めるとPOGの指名馬であるルペルカーリアが頭が凄く高くルンルン気味に周回してるのを見て少し気が楽になっていました。

まあルペルカーリアの結果もお察しでしたけど!!福永ァ!!!!

 

 

倒れたということで、最初は心不全かなと思ったのですが、死因として発表されたのは頸椎関節脱臼。

転倒時に首を地面に打ち付けたのが直接の原因なのだろうと思います。

松山騎手は公式の詳しい発表はないものの頭部外傷とのこと。

落馬の遠因としてコースの位置取りなど色々言われているところはありますが、まずは松山騎手の一日も早い復帰を祈ります。

そしてハイコースト号のご冥福をお祈りします。

 

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返し馬、偶然撮ってました…

 

 

さて、本題のエルデスペラードについて。

レースとしては何も出来ずに終わってしまいました。

ただレース後のコメントからするとパドックや返し馬で心配したところは特にレース中は問題なく折り合いもついていたとのこと。

まあ単純に瞬発力勝負では叶わなかったというところでしょう。

こればかりは仕方ないでしょうし。

それと「落馬もありましたが特に影響ほなかった」とのこと。

 

…え?影響?

と思ってレースの裁決パトロールなどを見ると、ハイコーストに騎乗していた松山騎手は過怠金3万円。

落馬により後続の馬の進路を妨げたというのが理由とのこと。

その対象馬の馬番は1番。

 

…ってエルデスペラードが被害馬になってたんかい。

トロールビデオを見ると、確かに落馬が起きてからコースの外側にスライドするように避けていましたからこれが理由なのかもしれません。

ただ、それで順位が変わっていたかと言われるとそれは難しいだろうと思いますが…。

 

レース後はリフレッシュ放牧に出されることになりました。

元々ゲート試験に受かったら放牧に出して成長を促すことも検討されていたところから一気に2戦も走ったわけですから、まずは休んでほしいところです。

それと、レース後は大きなダメージもないとのこと。

芝の適性についてはダメとは言いきれませんが、脚質的には現状ダートのほうがいいだろう、とのことで放牧明け後はダートのレースを走ることになりそうです。

 

しかし、こういう放牧に出されるときに未勝利戦のタイムリミットを気にしない1勝を挙げているというのは出資者としても気が楽です。

これで入厩馬は一旦ゼロになりましたが、来月にはロックオンエイムが出走予定。

そしてオリエンタルキングが入厩しますから早ければ来月デビューになりそうですし、他の馬の走りも楽しみなところです。