さて、ご無沙汰しております。やよいです。
2021年のクラシックは無敗の桜花賞馬、皐月賞馬が出てからのオークス・ダービーでその雪辱を晴らすという展開に。
昨年のクラシックをも上回るような熱いレースが見られています。
さて、ダービーが終わったということは次の年のPOGの始まりということでもあります。
昨シーズン(20-21シーズンは今年の年末までが期間なので厳密にはシーズンは終わっていないのですが、この記事では便宜上そう呼ぶことにします)は結局ミーハー指名に始まり、ネタ指名で終えるという流れに。
そのネタ指名のつもりだった白毛馬が気づいたら桜花賞馬となっているのはよくわからない。
因みにnetkeibaのPOGではソダシとシャフリヤール共に指名するというミーハープレイをしていたがために59位という結果でした。
46000人中の59位ですから普通に好成績ですが、想定外の活躍だったので、どうせなら本気の指名で今年はさらに上の順位を狙えたらと思います。
そううまくいくとは思えませんけど…。
さて、新馬戦を目前に控えた6月4日、今シーズンのドラフトが開催されました。
今シーズンは昨シーズンよりさらに2人が増え、10人で競う形に。
ほぼほぼウマ娘効果なのですが、その分有力馬の指名が集まりやすくなるでしょうし、当ブログの記事を参考程度にと紹介したので、余計に指名が被りそう。
まあ、想定通りにいかないのも醍醐味ですけどね。
今回は、中々ドラフト日程が決まらなかったこともあり、リスト提出方式になるかというところでしたから、ドラフト時点ではある程度指名馬を定めた状況で行えました。
その分ゆとりのある指名が出来たのではないかと思います。
昨シーズンはまだ途中ながらトップを走っています。
とはいえ、今シーズンが上手くいくとは限らないのがPOG。
慢心せずに指名をしていきたい。
そう考えて臨みました。
というわけで長々と前置きを書きましたが、 ドラフトの結果指名することに成功した馬を紹介していきたいと思います。
参考文献
さて、今回のドラフトに先立って指名候補をリストアップする際にはインターネットとともに書籍を活用しました。
参考にさせて頂いたのは昨年に引き続き青本。
リストアップするにあたって非常に役に立ちました。
21-22シーズンPOGルール
昨シーズンのルールとほぼ変わりません。
期間は新馬戦開幕週から翌年のダービーを越え、来年の年末までとなっています。
クラシック三冠すべてとそのあとの古馬との重賞戦線を含む機関で、年末の有馬記念や東京大賞典といったレースまでが対象になります。
一般的なPOGでは指名しづらい、ダービーやオークスには間に合わないけど、秋のG1タイトルならという馬指名しやすく、牡馬ですと菊花賞向きの馬を指名しやすいというポイントがあります。
また、指名数ですが、昨年と同じく事前のドラフト会議での指名10頭に加え、開始後の新馬戦勝ち馬の中から5頭まで追加指名が可能となります。
寄りによって今シーズンは開幕週からPOGの再注目馬がいるのですが、新馬戦で勝った馬の追加指名では昨シーズンはダノンザキッドやメイケイエールが活躍するなどしていますし、うまく狙えばかなりのポイントを稼げることになります。
指名するだけで新馬戦勝ち分のポイントも入るだけでなく、その先も考えるとかなり大きな要素になるのではないでしょうか。
まあ、それでも昨シーズンはエフフォーリアやユーバーレーベン、シュネルマイスターは取られてないですし、新馬戦の内容だけで判断するのは難しいんですけどもね。
また、ドラフトは完全抽選制となっています。
ドラフト指名馬
では、指名馬の紹介にまいりましょう。
1巡目 ディーンズリスター 牡
(父ディープインパクト 母ラヴズオンリーミー 母父Storm Cat)
今年はシーザリオの子がいないしそのシーザリオは来年デビューの仔を残してなくなるし、2年連続鉄板指名していただけに今年の指名はどうするかと昨年から悩んでいました。
今年の指名候補でドラ1指名を検討していたディープ産駒は3頭いまして、金鯱賞勝利のギベオンの弟チェルノボーグ、三冠馬コントレイルの全弟サンセットクラウド、そしてこのディーンズリスターでした。
それに加えてネットのPOGサイトではどこも大人気のコマンドラインですが、こちらは国枝厩舎の牡馬という個人的トラウマポイントだったことに加えて間違いなく競合するのは予想出来ていたため回避。結果的に半分の5人が競合しましたから間違ってはなかった。
で、チェルノボーグは恐らくドラ1では来ないと踏んだうえでサンセットクラウドとの2択でした。
どちらも矢作厩舎なので厩舎で比較もしようもなく、指名検討は最後まで悩みましたが全姉ラヴユーライヴを指名していたこともありこちらを選びました。
実際チェルノボーグは2巡目、サンセットクラウドもドラ1で消えることになりましたが。
母ラヴズオンリーミーに姉ラヴユーライヴでお分かりの通り、全姉はオークス馬ラヴズオンリーユーという血統。
リアルスティールなど牡馬の全兄たちはどれも勝ち上がっているだけに勝ち上がりは十分期待できますし、今年のダービー馬シャフリヤール、昨年の三冠馬コントレイルと父ディープに母父米国血統の馬が連続でクラシックにきていることから考えると、来年のダービーはこの馬!という期待が出てきます。
リアルスティールの取れなかったクラシックタイトルを期待できる存在だと思います。
ただ、そもそもコントレイルの全弟サンセットクラウドと悩んだのはどちらもデビューが遅そうなことが理由でした。
イマイチ情報も来ないし恐らく早くても秋口デビューになりそうだし、どこかで躓いたら4月の未勝利戦を勝ち上がってダービーは既に間に合わないとかありえなくもないし、という不安要素も大きかったので大いに悩みました。
で、結局上記の理由で縁があるこちらを指名することにしたわけですが。
結果的に一本釣りとなり、指名後はやはりはずれ1位狙いもいたような話を聞いてしれやったりの私。
そんなウキウキ気分でこの記事を書くためにnetkeibaのデータベースページを見ました。
「右飛節の晴れで5月下旬からウォーキングマシンにとどめて、今はトレッドミル」との情報が昨日出ていました。
あれ、これ秋も最悪間に合わんくない…?
…いや、まあ予想は出来ていたから驚かないけど、ドラ1はやっぱりロマンだし????
2巡目 スパイダーバローズ 牡
(父ハーツクライ 母マラコスタムブラダ 母父Lizard Island)
1巡目がディープ牡馬と決めた時点で既に定まっていたのが2巡目でした。
指名したのはマラコスタムブラダの仔、スパイダーバローズ。
昨年指名したグラティアスの全弟となります。
兄は新馬戦から京成杯を連勝してから乗り込んだクラシック本番2連戦掲示板こそ外すもの存在感はしっかり出しており、姉レシステンシアもG1で勝ちきれませんが今年の意高松宮記念では2着など、きょうだい揃って活躍しています。
このきょうだい、上のミッキーブラックも含めて今のところ3頭続けて新馬戦を勝っているという優秀な成績を収めており、4頭続けての新馬戦勝ちもかかっています。
因みにオーナーは一昨年のダービー馬、ロジャーバローズのオーナー猪熊氏。
そして厩舎は中内田厩舎となります。
…そう、この順位で指名したのはきょうだいの勝ち上がり率の高さもありますが、すべては中内田厩舎だからこそ。
特に2歳戦に強い厩舎ですし、早期からの活躍を考えればかなり期待できる馬では?というのが指名理由です。
正直グラティアスの全弟とはいえ、うまくダービーに進むとも思えませんし、むしろ半 姉レシステンシアやミッキーブラックのように朝日杯フューチャリティからNHKマイルを狙うローテあたりが理想だと考えています。
厩舎的にも昨年のグレナディアガーズに続く連覇にもなりますし、それをこの馬が達成してくれれば言うことなしでしょうし。
3巡目 ヴァラダムドラー 牝
(父ジャスタウェイ 母バラダセール 母父Not For Sale)
兄は弥生賞勝ち、菊花賞3着のサトノフラッグで姉は先のダービーで牝馬ながら挑戦して5着、桜花賞ではソダシに次いで2着だったサトノレイナスという血統です。
クラシック本番で兄サトノフラッグの戦績に文句を言いながらも結局今年もバラダセールの仔を指名しています。俺はツンデレかなんかか。
そしてここで初めて競合しました。「このきょうだい走りすぎ問題」という理由で相手さんも指名してきたのですが、確かに勝ち上がり率はとても優秀なんですよね。
むしろ勝ち上がって以降が勝ちきれない感じ。
これまでのきょうだいはハーツクライ3頭、先に触れた2頭がディープ産駒でしたが、今年デビューの仔はジャスタウェイ産駒。
実はここで指名するか結構悩みました。
というのも、ディープ産駒だった2頭はクラシック本番でも好走はしていますが、ハーツクライ産駒のきょうだいはちょっと微妙なイメージ。
そのハーツクライの初年度産駒がジャスタウェイですから、どうなんだろうな?といった感じです。
それに加えてもっと気になるのは馬体重。
1か月ほど前のクラブの更新による最新の馬体重はなんと543キロ!
いやおめー女版ヒシアケボノゼニヤッタかよ、というレベルの大型馬です。
牝馬としてはかなり大きいんじゃないでしょうか。
確かにサトノレイナスこそ470キロ代でしたが、姉はヴァラダムドラーよりさらに大きかったバラダガールもいたり案外大きく育つんですが、そのバラダガールの戦績を考えるとちょっと考えるところはあります。
ただ、逆にマイル寄りでドドドッて走って桜花賞やNHkマイルあたりを狙ってくれるとすごく有難い感じはします。
因みに小倉の牝馬限定新馬戦デビュー予定らしいです。えっ、見に行きたいんだけど。
4巡目 クレイドル 牝
兄は皐月賞、ダービー共に3着で馬場適性だけではないことを証明したステラヴェローチェ。
いやまあ自分もダービーは渋ればワンチャンあると思ってたんですけど、思った以上に強かった。
兄は凱旋門賞馬バゴでしたが、妹は父がクロフネに変わっています。
クロフネ牝馬はやはり走る期待値はとても高いですし、ぶっちゃけ兄の活躍抜きでも指名していたと思います。
個人的に厩舎的にはマオノジーナスという悪夢が脳裏をバンバン駆け抜ける黒岩厩舎なのですが、クロフネ牝馬なら中山マイル普通に走りそう。
実はこの同じ4巡目でソダシの妹ママコチャも指名されてまして、4巡目でクロフネ牝馬が2頭指名されたことになりました。
父は今年の1月になくなりましたが、残された最後の世代からソダシに続く大物が生まれるか、が期待のポイントになりそう。
デビューは開幕週の日曜、ということで記事を書いている翌日から走りますし、ここから来春のクラシックに向かってほしいところです。
まあ、路線としたら阪神JF→桜花賞→NHKマイルになるんじゃないかなとは思います。
…なんかマイルで走ること期待している馬多いな??
5巡目 グットディール 牡
(父ビッグアーサー 母マリアヴァレリア 母父サンデーサイレンス)
今年ウマ娘で大人気となり、プレイヤーの頭を頭バクシンにしているバクシン委員長、その元となったサクラバクシンオーの孫にあたります。
母父としてはキタサンブラックを輩出してお前はどういったアクセントとなってるんだ、というサクラバクシンオー。
その産駒ビッグアーサー自身もスプリント戦線で活躍していたので、恐らく産駒もマイルぐらいまでで走る馬が多く出るんじゃないかなとみています。
ちなみにバクシンオーの後継種牡馬は戦績があまり振るわず、実質最後の砦みたいになっているのがビッグアーサーだったりします。
さて、このグットディールですが、最初に存在を認知したのはこのブログでも以前触れたようにソダシの追切の併せの相手の時でした。
その時の時計が相手は休養明けの桜花賞馬とはいえ、普通にかなりの数字。
そしてその翌週には全体の一番時計を記録してしまいます。
この時点で下位指名は難しいと感じていたのですが、案外5巡目まで残っていました。
まあ、明らかにクラシックの春は葵ステークスに出てそうだもんね。
でも血統的にはノームコアやクロノジェネシスの近親なんだよなあ…。
調教の調子がよさ過ぎて逆にレース本番で沈むパターンも予想できるのですが、間違いなくスピードは世代屈指のものがあると思いますし、須貝厩舎ということもあって勝ち上がりは普通にしていきそう。来年の年末までの期間ですし、悪くても来年秋の京阪杯あたりに出てる可能性は非常に高いと思います。
余談ですが、本来5巡目ではフォエヴァーダーリングの仔を指名しようかと思っていたのですが、直前まで悩んで回避していました。
恐らく同じスプリント路線ですし、わざわざグットディールと路線が被る馬指名してもなあ、という感じ。
まあ新馬戦勝つんなら追加指名するかもしれませんが、ムキムキのディープ産駒というのがイマイチピンとこないし姉がね…。
6巡目 コンクパール 牝
(父American Pharoah 母A Z Warrior 母父 Bernardini)
アメリカンファラオの仔は昨年芝で衝撃デビューを果たしたリフレイムを筆頭に、芝でもダートでも勝ち馬は出ていますし、ダートではカフェファラオやダノンファラオが活躍しています。
ただ、本場アメリカではダートではなく芝で活躍している産駒が多いらしく、国際ダ^-トG1を勝ったのはカフェファラオが最初ということ。
アメリカクラシック三冠馬ですが、もしかしてサンデーサイレンスみたいなパターンもあり得るのかもしれません。
母も2歳G1フリゼットSを勝つなど実績のある馬ですが、育成時点での評価も高い様子。
そして、デビューは記事を投稿するこの今日当日、東京の新馬戦です。
…そう、コマンドラインとの激突となります。
相手も良血の評判場ですし、ここで勝てば面白いかもしれません。
ただ、陣営も芝とダートどちらがいいかは決めかねているようなところもあり、新馬戦は芝適性を図るという意味合いもありそうです。
7巡目 モンゴリアンキング 牡
(父Kingman 母Minorette 母父 Smart Strike)
父は今年のNHKマイルを勝ったシュネルマイスターと同じKingman。
現在欧州では人気の種牡馬で、凱旋門賞連覇を果たした最強牝馬エネイブルの初年度の配合相手にもなっています。
生まれこそ英国ですが、母の所有は社台ファームとなっているため、生産者は「Shadai Farm」となっている〇外ではありますが、ちょっと変わった立ち位置の馬となります。
シュネルマイスターや桜花賞に出走したエリザベスタワーも同じパターンですね。
きょうだいは共に日本に輸入されてデビューしていますが、今のところ勝ち上がりはなし。
正直7巡目でも指名に値するか…というラインではあったのですが、日本の軽い芝、しかも高速馬場になりやすい府中でKingman産駒が適応できるのなら十分勝ち上がっていけるチャンスはあるだろうと判断しました。
デビューはもう少し先になりそうですが、来年のクラシックで〇外の筆頭候補となってくれれば面白いところです。
適性距離は知らんけど。
8巡目 ベヴィアーモ 牡
先に触れていた通りフォエヴァーダーリングを指名回避した関係で空いた枠で指名したのがこのべヴィアーモ。
指名したのはロードカナロア産駒というのもあるのですが、ちょっと面白い話があったから。
グリーンチャンネルの2歳馬カタログでは育成のノーザンファーム空港の厩舎長補佐のコメントで「乗っていても特にカリカリもせず、距離ももつかも」「クラシックに乗れるような馬に成長してほしい。目標とする舞台はダービー」と太鼓判。
そして決まったデビュー戦。
小倉の1200m。
いやなんでやねん、目標はダービーってどこにいったんや。
一体育成での評価はどこへ行ったのか、デビューは普通にスプリント戦というありさま。
この意味の分からなさに気がひかれてしまいました。
ただ、血統的にみると非常に深みがあるんですよね。
母リビアーモはアドマイヤベガ産駒。そして母母はラトラヴィアータはサクラバクシンオーの全妹にあたります。
そう考えると地味ながらかなりいい血統なんですよね
父ロードカナロア、母母の兄サクラバクシンオーと考えれば小倉1200mデビューは確かにおかしくはないんです。
ですが、母父アドマイヤベガ、母母父サクラユタカオーのことを考えれば中距離も持ちそうなイメージがあります。第一ロードカナロアの娘が三冠馬になりましたからね、アーモンドアイが。
更にアドマイヤベガということは、その母ベガですし、よくよく考えればウマ娘にゆかりのある馬が結構血統表にあります。
近親には朝日杯フューチャリティ1着、NHKマイル2着などのアルフレードもいますし、ダービーに行くかはわからなくとももしかすると3歳春で中心に立ってくれるかもしれません。
先ほども言ったようにデビューは小倉ですが、少し気になるのはゲート試験を受けるために入厩した際に輸送熱もあって体重を結構減らしたらしいということ。
それで遠征してのデビュー戦はちょっと不安が付きまといます。
ただ、カイバ食いはよろしいらしく、輸送前の時点では490キロ代だったりしているようなので、減ってもすぐに戻せるタイプなのかもしれません。
9巡目 ライラックワイン 牝
(父オルフェーヴル 母ライラックスアンドレース 母父Flower Alley)
実はこのあたりで残っていればソダシの全妹ママコチャを考えていましたが、4巡目で消えていたため、ライラックワインの指名となりました。
しかしよくここまで残っていたな…。
全姉はエリザベス女王杯連覇を遂げたラッキーライラックという血統。
クラシックは掲示板外の秋華賞こそあるものの、桜花賞やオークスは馬券内に絡んでいますし、2歳女王になるなど活躍しています。
まあクラシックタイトルを取れなかったのは大体アーモンドアイってやつがいたからなですけど(
姉に比べると小さい馬体のようで、馬体重も410キロぐらいらしく、ある意味オルフェーヴル産駒らしさはあるかもしれません。
重くても心配ですが、軽くてもちょっと心配になります。
ただ、小柄でも牡馬三冠を取った父ですから、姉のように父の強さを受け継いでくれていれば十分言うことはないかもしれません。
まだ入厩は見えてこないところですが、大きなストライドで動けているという情報もありますし、デビューが楽しみな存在です。
10巡目 テイエムケントオー 牡
ラスト10巡目はドラフト指名でここで指名する、と最初に決めていた馬にしました。
恐らく他に指名されることはほぼないだろうけれど、万が一取られたら一番悔しいな、という馬でした。
母マドリガルスコアはダンスインザダーク産駒の牝馬で、現在は静内農業高校で学生たちのサラブレッドの生産の実習向けの繁殖牝馬として生活しています。
ここまで聞いてもしかするとピンときた人もいるかもしれません。
そう、指名したこの馬は昨年の北海道サマーセールで、静内農業高校の生産馬で過去最高額2750万円で落札されたマクフィ産駒の牡馬、通称「健叶」のこと。
落札したのは「テイエムプリキュア」や「テイエムオペラオー」、「テイエムオーシャン」など「テイエム」の冠で知られる竹園オーナー。
落札した際には札幌デビューさせたいとコメントしており、順調なら恐らく8月あたりのデビューになりそうな気がします。
付けられた名前は「テイエムケントオー」。学校で呼ばれていた「健叶」がつけられており、竹園オーナーの人情みもあふれています。
さて、ここまで語ると単なる感情論で指名したみたいになっていますが、本題はここから。
父マクフィは昨年日本に導入されてから初めての産駒デビューでしたが、正直他の新種牡馬メンツと比べると全く地味な存在なのですが、これが意外とリーディングの成績がいいんですよね。
今年のリーディングでは暫定36位。産駒も、距離こそ短いところが多いですが、芝ダート問わず走っていますし、海外ではクラシックでも走っていることから、かなり万能性のある種牡馬なのかもしれません。
母マドリガルスコアも血統面ではかなり優秀です。
そして、何よりも気になったのはあの竹園オーナーがここまでの金額を出してまで落札したというところ。
かつてはテイエムオペラ―など安く落札した馬がG1タイトルを取る活躍を見せるなど、相馬眼に長けているオーナーがその体型を評価し「最初から決めていた」とセール後に語っているあたり、もしかすると想像以上に活躍するのかもという期待が混みあがってきます。
実際走るのは芝かダートかわかりませんし、現時点では馬名以外の所属厩舎もはっきりしていない以上、札幌デビューまでに間に合わせるとは思いますが、どうなるのかも不透明。
ですが、ラスト指名には十分なロマン要素を感じました。
あとレースだったら多分人気薄になりそうなのもポイント。マクフィ産駒、結構人気薄で好走してるんですよね…。
以上が指名した10頭です。
昨シーズンの成績がいいからってちょっと調子に乗りすぎてミーハー路線に走ろうとして結局失敗している感が否めませんが、とにもかくにもこの10頭を来年末まで応援することになります。
そして、競合したのはヴァラダムドラーのみとおおよそ想定通りの流れでドラフト自体は100点満点中90点といったところ。
…でも、ドラフトの満足度が高い時に限ってこけるよね、プロ野球とか(
昨シーズンはコニャックは既に登録抹消済みですが、あと2頭勝ち上がってくれれば残りの9頭がすべて勝ち上がりますからこちらも頑張ってほしいですが、この世代も頑張ってほしいところ。
既にデビュー戦が決まっている馬も多数いますから、早いうちに勝ち上がりをして、余裕のあるローテを組めるのが一番理想的なので期待していきたいと思います。
追加指名馬
新馬戦勝ち馬で他の参加者が指名していない馬の中から追加指名が5頭まで可能となっています。
その中で指名した馬を紹介しようと思います。
11巡目 ヴァーンフリート 牡
(父リオンディーズ 母ロスヴァイセ 母父シンボリクリスエス)
新馬戦では直線でグランシエロとのマッチレースを制してクビ差で勝利。
圧勝というわけではありませんでしたが、根性はありそうというポイントを評価して指名しました。
父リオンディーズは朝日杯フューチャリティを勝つなど同じシーザリオ一族のきょうだいにも劣らぬ活躍を期待されるも故障もあって5戦2勝という成績で終わってしまいましたが、兄エピファネイアの存在やキングカメハメハ産駒というところもあって種牡馬入り。
昨年産駒がデビューをしましたが、中々堅実な成績を収めています。
その中からダート重賞ながら今年の兵庫チャンピオンシップを勝ったリプレーザ、そしてUAEダービーを制したピンクカメハメハを輩出。
現状は芝ダート共に勝ち馬を出しています。
母ロスヴァイセは現役時代ダート短距離で3勝を挙げています。
母父はシンボリクリスエス、母父はアドマイヤベガという血統ですが、それ以上に3代母がソニンクというところがポイント。
一族からはロジユニヴァースやディアドラ、ランフォルセやノーザンリバーと芝やダートでそれぞれ活躍した馬が出てきています。
そう考えるとかなりの良血馬なのがこの馬です。
大型馬ですから、マイルを中心に芝かダートか、という判断になってくるのかなとは思いますが、父に続いて朝日杯を狙える力はあるでしょうし、個人的に今年のシーザリオ一族枠として活躍してほしいところです。
肝心のシーザリオの子が言うほど勝ってないけど。ファーストフォリオはまず抽選に勝てないし。
12巡目 アライバル 牡
新馬戦で最後の直線のマッチレースを制して勝利したアライバルを追加指名しました。
この週は、他にもダノンスコーピオンなど追加指名候補もいたのですが、将来のダービー出走を考えての指名となりました。
父ハービンジャーはイギリスG1キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスを11馬身差で勝った馬で、引退後は種牡馬として日本にやってきました。
これまでの産駒には、ディアドラやノームコア、牡馬ではブラストワンピースなどのG1馬を輩出しています。
一方母クルミナルはディープインパクト産駒で桜花賞2着、オークス3着という実績を持っています。
その母クルソラはアルゼンチンでG1を2勝している名牝。
欧州、日本、南米で活躍した馬の血が混ざったのがこの馬となります。
半姉ククナはアルテミス賞をソダシの2着など、現時点で1勝馬ながら実績は十分なものを見せていますし、キングカメハメハからハービンジャーに変わることでまた違った強みが出てきそうな気がします。
ハービンジャー産駒ですし、多少の重馬場は十分こなせるでしょうし、鞍上も稍重での走りをディアドラを例に出すなど、素質は高いでしょうから今後は距離を伸ばしていくのも問題なさそうかなとは思います。
今後に期待というところです。
13巡目 エクラノーブル 牝
函館1800mの新馬戦で5馬身差をつけて圧勝をしたエクラノーブルを指名しました。
キズナ産駒は今年のセレクトセールで当歳のセルキスの子が4億で落札されるなど、ディープインパクトの後継として評価が今一番高い種牡馬といってもよいでしょう。
私もPOGとしては本指名こそしていませんが、昨年ダディーズビビッドを追加指名していますし、この3歳世代でも本番でこそ勝っていませんが、ファインルージュやソングライン、ハギノピリナが3着内に入るなど健闘しています。
牡馬もNHKマイルこそアレでしたが、バスラットレオンもいますし…。
4歳では凱旋門賞に挑戦の意向のディープボンドもおり、産駒の距離も幅広いといった感じ。
この週はキズナ産駒が3頭勝ち上がっている中でこの馬を選んだのはなぜか。という話ですがいくつか理由があります。
一つは、単純に牝馬の追加指名が欲しかったということ。
この前週にゴールドシップ産駒のウインピクシスの追加指名をしようとしたのですが抽選となり外れたため、今週こそは…というというところが念頭にありました。
昨シーズンは計画的に追加指名をしようとしてすぐに崩れていたのですが、今季は早期デビュー馬を中心に追加指名していこうと考えていまして、イメージ的には夏から秋までにデビューすれば順調にいけばクラシックには間に合うと踏んでのもの。
特に夏の函館や札幌は洋芝で個人的に重馬場も苦にしなさそうな馬が好きなので、それに合致しそうなのがこのエクラノーブルだったというところ。
もう一つは、純粋に指名したかった馬だった、ということ。
実は、ドラフト本番での指名リスト入りこそしていませんでしたが、最初の指名検討リストにこの馬が入っていました。
キズナ産駒でもこの馬を評価した理由、それは母ノーブルステラの血統面が気になったから。
母ノーブルステラはドイツ生まれの馬で、母父モンズーンもドイツ産馬。
母父モンズーンの馬はソウルスターリングやヴェロックス、そしてエクラノーブルの半姉ノーブルジュエリーが活躍しています。
…要するに、この母系はドイツ血統というわけです。といってもさかのぼると5台母Norbelleはフランス産なので純粋なドイツ血統というわけではないですが。
ただ、このモンズーンがかなりのポイントで、ノーブルステラは名牝スタセリタと同じニックスになっています。
母がドイツ血統の重賞馬ではワールドプレミアやシュネルマイスター、サリオスなどここ数年でも何頭もみられるなど、異系の血を配合するという意味ではかなり相性がいいのかもしれません。
そしてその中でも注目したいのが、キズナ産駒であるということ。
ストームキャットが入っていますから、そういった意味でも血統面で深みが増しているのかなといったところ。
個人的には渋った馬場でも十分力を出せそうなイメージがあります。
そういえば、先ほど挙げたセルキスの子、ヴェロックスの半弟ですがこちらも母父モンズーン。
これで結果が出ればニックス配合として人気になったりするかも…?
デビュー戦の内容自体は、マイペースに逃げ切るという形。
鞍上のルーキー小沢騎手の斤量の利もあったとは思いますが、個人的にはこういうマイペースで逃げられる馬は好きです。
血統面からすると中距離あたりは十分持ちそうなイメージがありますし、クラシックまでに結果を出せれば、3歳牝馬の利を生かして凱旋門賞を…という考えも浮かんだりします。
少なくとも桜花賞よりはオークス向きな馬な気がしますし、キズナ産駒のクラシック制覇へつないでくれる馬になってくれればと思います。
14巡目 ロン 牝
(父シルバーステート 母アモーレヴォレ 母父アグネスデジタル)
父は新種牡馬で、これまで既に何頭も勝ち上がっているシルバーステート。
現役時代は怪我もあって5戦4勝と重賞勝ちもない平凡な成績。
しかし、勝ったレースでは素質の高さを見せる内容で、成績以上に強いという評価をされています。
また、唯一負けた新馬戦2着ですが、勝ったアドマイヤリードは後にヴィクトリアマイルを勝利するなど活躍していますし、それだけで十分強さを感じられるでしょう。
そういった要素もあり、初年度からの種付けもG1勝ちのあるキタサンブラックよりも多いという出だしですし、デビューしてからのサイアーリーディングも上々の滑り出し。
去年の2強がアレだった分、活躍が目立ちます。
母系は母父アグネスデジタルに母母父ダンスインザダークという血統ですが、母や祖母共に走っていたのは芝1200mといった短距離。
その仔が芝中距離を走るということは、父の能力を多く受け継いでいるのかもしれません。
そして注目のポイントは馬主。
そう、あのキーファーズ。
シルバーステートの全弟リストやマンインザミラーなど、父の母シルヴァースカヤの仔と関連深い馬主となっています。
そこからもわかるように、デビュー戦の騎手は武豊騎手
キーファーズだからまあ基本的に変わらないでしょう。主戦騎手がコロコロ変わるより決まっているほうが好みなのでそこもポイントは高いかなと。
ここまで来てわかると思いますが、今回のシルヴァースカヤ一族枠として選びました。
キーファーズですし、将来的には凱旋門賞を狙いに行くことになるでしょうし、中距離で走らせていくことになるでしょう。
新馬戦は5頭立てという中、先頭で逃げる形となるものの、差されることなくゴールイン。
内容だけ見るとそこまで強いかといわれると、少々悩みどころですが、函館という立地を考えると洋芝で走れるというポイントはかなり重要かなと。
次走も札幌2歳ステークスが目標のようですし、冬の阪神JFを目指すでしょうが、思い切って年末の中山・ホープフルステークスを狙うのもありえなくはないかもしれません。
そして、成長を考えれば、かなり面白い存在になってくれると期待したいところです。
というか、そろそろキーファーズは国内で活躍する馬出てきてもいいと思うし…。
15巡目 ドグマ 牡
(父 キタサンブラック 母ショウナンカラット 母父ブライアンズタイム)
今シーズンの追加指名は基本的に早期デビュー馬から選ぶつもりではありましたが、まさか全頭8月までに指名することになるとは思ってなかった…。
単純に計画性がないと言ってはいけない。
最後に追加指名することにしたのは現地の新馬戦で差し脚を見せて勝ったドグマ。
自分が期待していた2位指名のスパイダーバローズの追走が届かなかった相手ですが、その差し脚と「教義」が由来のドグマという中々厨二臭い名前が気になりました。
そして、この馬が新種牡馬キタサンブラック産駒においての初の新馬戦勝利の産駒です。
父キタサンブラックは言うまでもなく中長距離で活躍した馬。
「ブラックタイドとバクシンオーの組み合わせでどうしてこんな馬が?」というちょっとわけのわからない血統ですが、ディープの全兄ということで、ウインドインハーヘアの根性も持ち合わせていることでしょう。
一方母ショウナンカラットは芝やダートの短距離を走り未勝利に終わったのですが、母父ブライアンズタイムということでロベルト系の血を持っているので道悪の馬場でも対応できそうです。
そして、肝心なのがその母系。
祖母ニュースヴァリューは第1回札幌スプリント(現在の函館スプリント)で2着という実績を持つ馬。
そして妹には牝馬クラシック2冠のベガがいます。
血統的にもかなり魅力的だと思います。
さて、肝心の勝ったレースを見ると、直線に入ってからの追い上げが素晴らしいものでした。
父キタサンブラックは先行で押し切っていくタイプで、むしろ走りはワンペースな感じだったのですが、デビュー戦の走りは真逆。
むしろ祖父ブラックタイドのスプリングステークスや大叔父ディープインパクトの走りに近い気がします。
まあ、当日の小倉の馬場は前日の大雨から回復傾向の稍重で、渋っていたのもありますが、それでも上り34秒と十分なもの。
しかもがレース中フラフラするところがありましたし、パドックでの様子はちょっと落ち着かないなあと印象を受けたほど。そのレースで惨敗したオールタイムハイのほうがよほど落ち着いていた気がしますし。
キタサンブラック産駒ですから本格化はまだ先な気がしますし、距離もそこそこ持ちそうな印象です。
ただ、乗っていた柴山騎手はコラムで「将来はマイルで」と触れているそうで、馬体からするとあまり長距離ではないのかなあとは…。
ただ、末脚を見るに成長すればさらに強くなる馬だと感じています。
おまけ
個人的には一口出資の3頭のデビューも待ってます。
多分今のところの印象からするとデビューはエルデスペラード→エレディターレ→オリエンタルキングの順になりそうな予感。